Every Gamer Life(主にレトロゲーム)

レトロゲームが大好きですが、今のゲームも好きです。

真流行り神1・2パック 遊びました。

今週もニンテンドースイッチメインで遊んでおりました。

f:id:retrogamedaisuki:20190720205734j:plain

流行り神1・2パック(日本一ソフトウェア)。主にプレイステーションフォーマットで発売されていたアドベンチャーシリーズで都市伝説を題材にしたノベルゲームになります。

f:id:retrogamedaisuki:20190720205929j:plain

シリーズ初のCERO Zで話題になった真流行り神。舞台とキャラクターを一新、システムは基本ノベルゲームという部分は踏襲しているものの、これまでのシリーズが複数の章構成だったのに対し、真1はひとつの大きな物語を読ませる かまいたちの夜チュンソフト)スタイルになっています。

f:id:retrogamedaisuki:20190720210506j:plain

分岐によって登場人物たちの立ち位置も変わってしまうのは面白かったのですが、都市伝説という題材は本編の最初の話「ブラインドマン」以外にはほぼ採用されていないため不満に思うことが多かったです。

f:id:retrogamedaisuki:20190720211952j:plain

新システムである、話している相手の嘘を見破るライアーズアートのシステムは試みは面白かったのですが、選択肢と会話が噛み合っているのかイマイチわかりづらかったのが残念でした。ライアーズアート開始時に主人公の紗希が目を瞑るのは好きでした。

f:id:retrogamedaisuki:20190720210548j:plain

あと旧シリーズからの継続要素として覚悟のいる選択肢を選ぶときに使用するカリッジポイントというシステムがあるのですが、これがライアーズアートの成功で回復するのでこの判り辛さはシステムの根幹に影響を与えているような気がしました。ノベルゲームのシステムとしてはかなり快適なのでこの部分が残念でした。

f:id:retrogamedaisuki:20190720211104j:plain

とにかくグロのオンパレードなシナリオも好みが分かれると思います。流行り神シリーズは科学を信じるルートとオカルトを信じるルートで話が変わる、というのがシリーズのウリでしたが、今作では最初のブラインドマン編はかならずクリアしなくてはいけません。クリア後に他のシナリオの選択肢が解放される形になっています。ブラインドマン編のシナリオはかなり猟奇的な殺人描写が多いのが個人的にちょっと厳しかったです。他の分岐シナリオにはホラーなものが用意されているので、そこはホッとしましたが……。あとオマケシナリオである最後の話もちょっと悪い冗談のようなもので、期待していたものと少し違うという印象をVita版プレイ当時は受けました。今回スイッチ版でもプレイ時の印象はほとんど変わらなかったです。正直当時よりもグロ耐性が下がっているような気がしてちょっとウプッっとなりました。

 

こう書くと悪いところだらけのような印象を与えてしまいかねませんが、バリエーション豊かなグロ系ホラー短編集であることと、雰囲気に貢献しているサウンド、立ち位置によって性格まで変わってしまう登場人物たちは良かったです。また18歳以上が対象層になったことによる大人の表現が書けるようになっているため、話に深みを持たせることができるようになりました。

f:id:retrogamedaisuki:20190720212843j:plain

流行り神2は真1とは違いこれまでの流行り神シリーズのシステムにライアーズアートを組み込んだものになります。真1のブラインドマン編の続きとして、主人公は北條紗希を続投、前作の舞台S県からG県に異動した話になります。

f:id:retrogamedaisuki:20190720213145j:plain

相棒のセナ君と共に章のタイトルの事件を解決していくという昔の流行り神のスタイルに戻りました。複数の怪異を相手に絆が深まっていくストーリーは見ごたえがあります。

f:id:retrogamedaisuki:20190720213301j:plain

f:id:retrogamedaisuki:20190720213704j:plain

旧作が好きな人には良い演出が多く、心が温まります。「いいんだよ、これで」言いたくなりました。

f:id:retrogamedaisuki:20190720213349j:plain

G県の名物紹介では涎が垂れてきそうなグラフィックと解説でメシテロされます。

f:id:retrogamedaisuki:20190720213736j:plain

ライアーズアートはかなりわかりやすくなり、選択肢と結果の会話が分かり易くつながるようにはなりました。

f:id:retrogamedaisuki:20190720213903j:plain

真1ではなくなっていたセルフクエスチョン(科学かオカルトか捜査方針を決める)が復活して物語の要所要所に挿入されるようになりました。たまに忘れていた情報が確認できるのであると助かります。

f:id:retrogamedaisuki:20190720214242j:plain

登場人物は魅力的なキャラクターが多いので文字を読むのが苦になりません。少し属性が付きすぎなきらいはありますが……。

f:id:retrogamedaisuki:20190720214527j:plain

f:id:retrogamedaisuki:20190720214542j:plain

物語の要所要所で入る1枚絵はクオリティが高いです。

で、この真流行り神2に関しては1よりも都市伝説要素がふんだんに盛り込まれており、かなり旧作に近づいた気がしました。しかし、後半四話・五話のシナリオはかなり好き嫌いが分かれる話になっており、自分は楽しすぎて一気にプレイできましたが、合わない人は徹底的に合わないと思いました。三話……いや四話の前半までは間違いなく正統派都市伝説なんですよ。ただそれ以降が……。最後にあの人と思われる人が出てきた時は少しだけですが涙腺が緩んだのは内緒です。シリーズを遊んでいて良かったと思わせる演出は流石だと思いました。真2単体で遊んでもそこそこイけるとは思うのですが、やはり旧作を知っていると嬉しくなりました。

 

ただ本編である流行り神PSP(3まで DL版はVitaで買えます)・DS(2まで)以降出ていないのでシリーズ全部を遊べる機会が少ないのが残念なのですが、旧シリーズは遊べば遊ぶほど登場人物に愛着がわくので、遊んでほしいのです。

 

この真流行り神1・2パックはコストパフォーマンスでいえば、かなりお買い得だと思いました。真1ブラインドマン編が北條紗希登場の物語で、真2で彼女が育っていく物語だと思えば楽しめるはずです。この真流行り神1・2パックそのものの特典がないのはちょっと寂しいですが。パッケージだとサントラがついてきたので良しとしましょう!