半熟英雄が好きでござった。

最近はあまり聞くことのなくなったスクウェアのリアルタイムSLG半熟英雄（はんじゅくヒーロー）シリーズが好きでした。

最初はファミコンで発売され、スーパーファミコン、プレイステーション2と発売されやはりというかなんというかPS2で止めの刺さったシリーズです。スーパーファミコンのリメイクがワンダースワンで発売されたり、ニンテンドーDSでもジャンルをRPGに変えたエッグモンスターヒーロー（開発ネバーランドカンパニー）という外伝作品も出ましたが色々と遅かった気がします。

　

ファミコンで発売された初代から完成度が高く、リアルタイムで将軍たちに指示を出しマップ上の全ての城を取ればクリアというわかりやすいものでした。もちろん敵も一定の思考に則り、動くのでそれを制していく面白さがありました。

　

戦闘になるとファイナルファンタジーのような画面になり、中央に向かって敵味方の将軍がぶつかり始めます。ここでボタンを押すことで攻撃力が上がるみたいなのですが、正直なところ、あんまり実感がありません。どちらかというと将軍の攻撃力のステータスの方が重要な気がしました。

　

敵将軍の攻撃が強くて負けそうになった場合は敵に特殊効果（味方に被害の及ぶものもある）きりふだと特定の将軍の持っているたまごによりエッグモンスターを呼び出して戦わせることができます。

　

各エッグモンスターは2つの攻撃手段があって、効果は様々です。写真のサイクロプスはどちらも単体に攻撃になります。攻撃方法がそのままエッグモンスターの個性につながっており、良かったです。最初は複数攻撃できるマシンナイトが出るとすごく嬉しかったですね。

たまごの使用回数は4回で4回目以降HPが1のエッグマンが召喚されます。完全に悪あがきですね。たまごの使用回数を回復させる（というのが正解かはわかりませんが強いモンスターを呼び出すためには）のはステージのどこかにあるモンスターの城で倒した後に祈願してもらうことなのですが、モンスターの城が結構辺鄙なところにいるため、めんどくさかった覚えがあります。

強いエッグモンスターハデス等ののBGMはものすごく禍々してカッコ良いので一度は聴いて欲しいですね。エッグモンスターは負けるとたまごが使えなくなるので、「たまごにもどれっ！」コマンドは結構重要でした。

リアルタイムでゲームが進むのですが、一定時間経つと月1イベントが起こります。このイベントでは月毎の入手できる金額が増えたり、その逆が起こったり、将軍が志願してきたりと本当に色々なイベントが起こります。持っている城の強化を行う築城や切り札の購入、兵士の補充はこのイベントの後に行うことができ、ランダムで起こるイベントとのバランスがよくとれていると思います。実際は月一イベントのカウントダウンの音（時報っぽくて好き）が聞こえてきた時にセーブして、マイナスイベントだとロードしてやりなおすんですがね。

このシリーズの凄いところはもう一作目でほとんどゲームの形が決まっていることでした。後のシリーズと違うのはストーリーがほぼなく、3つのシナリオのどこからでも遊べることくらいじゃないでしょうか。もちろん、細かい違いはありますが……。今、リアルストラテジー等のジャンルがありますが、やはりルールが覚えにくいところがありますので、その入門作品としてこの作品をオススメしたいと思います。続編のスーパーファミコン「ああ、世界よ半熟なれ…」（ワンダースワン版もほぼ同内容）はこのシステムに続きもののシナリオを搭載してより世界観を深めた名作です。ダメな若（主人公）が大臣と共に完熟軍と戦う話なのですが、ギャグとシリアスのバランスが素晴らしく緩急の付いた作品となっておりました。そのあとしばらく音沙汰がなくプレイステーション2で3,4と発売されましたが、コレジャナイ感のすさまじくする別作品となっており、あんまり楽しめませんでした。そのあとにニンテンドーDSで出たエッグモンスターヒーローはジャンルも変わってRPGとなりました。シナリオはスーパーファミコンっぽくなりましたが（会話は寒いですが）絵が3,4のままで嫌な予感しかしませんでしたが、普通に遊べるものになっておりました。できることが少ないのとボリュームが少ないのはとても残念でしたが……。最近スマホゲームで「ああ、世界よ半熟なれ…」が配信されたようですが、購入するのをためらってしまうのは何故でしょうか。

このファミコン版はニンテンドー3DSのバーチャルコンソールで購入可能です。